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『妊娠期〜産後のマイナートラブルと姿勢変化』

妊娠中および産褥期,産褥期以降における女性の身体機能は変化し,ホルモン分泌の変化や姿勢の変化が著しく,腰痛,骨盤帯痛,尿失禁など様々なマイナートラブルと言われる身体症状に悩まされることが多い.これらの症状は,産後に渡り長期化し慢性的なものに移行することが報告されている.

この原因として,妊娠中にホルモンの影響で弛緩した骨盤帯の関節に生じる異常可動性や骨盤の不安定性,妊娠や分娩の影響で骨盤底筋群が弛緩すること,分娩時の会陰切開などにより,出産直後では骨盤底筋群の十分な収縮ができないことなどがある.また,ホルモンの影響と膨大する腹部を支持するための姿勢の変化が報告されている.これらに対しては産後の身体回復に問題がなければ積極的に回復を目的とした運動療法を取り入れる必要がある.

妊婦は増大する腹部を保持し抗重力姿勢を保つために,体幹の質量中心を後方変位および脊椎と骨盤の形状を変化させる必要がある.そのことから腰椎前弯と骨盤が前傾し,腰椎や骨盤に過剰な負荷が加わることや,腹部の安定化機構の機能低下による脊柱のアライメント変化(平坦化,腰椎前弯減少)が発症因子となることが考えられる.また,これらの姿勢は産後も継続している可能性が考えられ,妊婦の姿勢変化と腰背部痛,骨盤帯痛,尿失禁などの身体症状の関係については,妊娠中に発症した症状が長期化する要因となっていることが推測される.

本講演では,妊娠期〜産後の女性に多いマイナートラブルと姿勢変化について,それらの関連性も考えながら述べていく.

◎講師プロフィール◎

広島国際大学総合リハビリテーション学部リハビリテーション学科講師として妊産婦の身体症状に関する研究やウィメンズヘルスにおける理学療法に関する研究に取り組んでいる。(公社)日本理学療法士協会「ウィメンズヘルス・メンズヘルス理学療法部門」運営幹事として学術活動の推進や研究会運営などに携わっている。

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